出会いは一通のニュースレター。2年ほど前から購読しているとあるウェブデザイン会社からのものです。その回ではRaspberry pi を使ったハッカソンと呼ばれるコンテストに関するもので、Raspberry piを使い、5時間でガジェットを作成して発表するというもの。
Raspberry pi という小さなコンピュータボードから様々なアイデア・製品が出来上がっていく様子をみて、自分に必要なものはこれだと思いました。
やってきたことと今の自分
私はいわゆるWebデベロッパーという職業に位置づけられるものですが、所属しているのは小さな会社なので営業から企画、開発、保守、時には代金の督促までやります。過去に大企業と呼ばれる会社に勤めていたこともありますが、俗に言う井の中の蛙やばいよ症候群というやつかかり、俺ってこの会社の外じゃ通用しなくね?っていう焦りから渡米、社員数10人程度の会社に入り、今に至ります。
入社以来、ビジネスアプリ系の仕事は他の人にまわして、一貫してコーポレートサイトとEcommerceサイトの提案、開発とSEOを含むWebマーケティングだけをひたすらにやってきました。
気づけば4年ほど経っていて、社員数も3倍以上になりました。私はといえば、わがまま三昧やらせてもらっていたおかげで、Web系の開発とSEOに関しては全ての権限を持たせてもらって、案件の取捨選択や値決めなんていう最初のころには考えられなかった贅沢な仕事もやらせてもらってます。
小さいマーケットかもしれませんが、正直、カリフォルニアで日系企業向けのWebサイト開発とマーケティングを自分よりできる人はいないくらいの自信をもってやっています。何かだけできる人はいると思います。でもA4用紙に殴り書きされただけの用件書を渡されて、1million稼ぐEcommerceサイトを作って運営するところまでワンストップでできる人はそうはいないと思います。
じゃあなんでRaspberry piなのか。
この仕事はいつまで食えるか
今の仕事は正直いって、楽しいです。これ以上の環境はないぐらい思っています。まじで。 でもまた病気発症です。今度は5年後これで食えてるのか症候群です。
垣根が低いのがIT業界、特にWeb業界です。
5年前はプログラマや専門家に頼まなければできなかったことも、今ではオンラインで誰でもできることがたくさんあります。
正直、コーポレートサイトの構築も、Ecommerceサイトの構築も、今はネットで調べれば素人でもできると思っています。
そりゃあプロと比較したら品質に違いはでますが、そんな高尚なところまで持っていく必要がない、というと言葉が強いですが、十分にWEBサイトとしての役割を果たせるシロモノは誰でもできる時代なのです。
ただ、私としては幸いなのですが、ここを調べる人はほとんどいません。情報が目の前に落ちているのに。
こちとら戦々恐々です。
いつそれに気づかれて、自分の仕事がジリ貧していくか。怖くて夜も眠れません。
そんな気持ちを持ち始めたのが2015年に入ってから。今頃かよ!っていう声が聞こえてきそうですが、本でよんだとか誰かから聞いたからとかではなくて、体の芯がアラートをあげている感覚に陥ったのはほんの3ヶ月前です。
未来があり、熱中できることをさがす
Webはもうやばい とはいえ、せっかく培った技術や知識を捨てるのはもったいない。というかアホだと思います。
幸いにも7年前に発症した”井の中の蛙やばいよ症候群” のおかげで、言語と土地という武器を手に入れることができました。すなわち英語がしゃべれることと、日本外から日本に対してアクションができるということです。
今の知識を使いつつ、新しい分野として白羽の矢が立ったのがInternet of thingsという分野。
恥ずかしながら、この業界にいるのにコンピュータを自作したこともないし、ガジェットには本当にうとい。電話も日本にいたらガラケーでいいと思っていました。
しかし、時代はすでにブラウザを飛び出して、やれウェアラブルデバイスだ、やれネット家電だ といっています。
コンピュータを自作したこともない、しょーもない私なので、ソフトウェア側にいる自分には到底手がでないところ、と半ばあきらめていたところにRaspberry pi登場です。
つづく。。。